光の疑い

版元: 小沢書店
装幀: 小沢書店
定価: 2800円(税別)
四六判 ソフトカバー装 9ポ1段組 327頁

目次 I =[詩と生を結ぶもの 宇宙言語との響応 はつらつたる悪戦 不在の詩人の同時代詩評 夢見論・夢語り論 セガレンと中間領域 「大詩人」の神話 朔太郎の二律背反 未済にして終る 死者の息吹を 一九八七年の詩集a 一九八七年の詩集b 高楼をめぐる対立 訳詩集の豊穣 現代詩人の俳句論 中也への一接近 中国現代詩の試煉 山口哲夫の死 偉大さとその浸潤 「詩ではない別のもの」へ 手懸りとしてのカヴァフィス 一九八八年の詩集a 一九八八年の詩集b 一九八八年の詩集c 少年白秋という気泡 言葉の「線の束」 芭蕉を読みたいバシュラール 遺された批評 みずからの外へ 境界と落日 テロリスト的 文字の中の声 二つの詩人論 仮想にかかげる疑問 一九八九年の詩集a 一九八九年の詩集b 詩の一九八九年 現代詩から見た白秋 詩に望みを託して 「定型」議論をめぐって デリダによるツェラン論 「荒地」の二人の仕事 吉岡実のかたみ 逆説的な詩の時評 詩形論へ 明治以降の「詩と散文」 一九九〇年の詩集a 一九九〇年の詩集b 一九九〇年の詩集c 詩の一九九〇年] II =[てっぷの雪窟 逆旅歌 圧縮と揺すれ 文語詩の蘇り 狂える力には 屈託の透視 小さな詩集 散文詩のゆくえ 形態学の必要 些事と詩の素 物質的と形態的 擬論理的と寓話的] III =[詩の旅程・散文の旅程 詩人が詩人を追うということ 小動物の想像力 溶けゆく花鳥風月 次の行は 言葉におけるプラグマティスト 自然との官能的戯れ 帆を張ることば 心に沁みる生の発見 詩人を追放する力 日本語という島 厄災に閉じこめられて 駅を知らぬこと 速度と封印 ブレの領域 記述についての記述 墓碑銘を読みに 死後怒濤 シャム双生児のように 全知と全能 いっしんな丁寧 自然からのきわどい根絶 無限への抜け道 石の詩集・内臓の詩集] IV =[言語的唯物主義について 光の疑い] 覚え書 初出一覧 索引

帯文(背):
現代詩1985ー1990
帯文(表):
詩からはるか遠くへ 批評からはるか遠くへ
詩語の論理と批評の生理を追って、現代詩の〈世紀末〉にことばのゆくえを凝視する同時代詩評’85-’90